キャタピラージャパンについて ABOUT CATERPILLAR JAPAN

先輩社員のキャリアに迫る

失敗を怖れぬ技術者スピリットと、
皆で同じ目標へ向かう協調性

依藤 雅也 Yorifuji Masaya

構造設計部 キャブ設計課 課長 | 1994年入社 | 機械工学科卒

人間工学に基づいた
「乗りやすく使いやすい」運転席の実現

もの作りの醍醐味に惹かれてこの会社を選びました。入社以来ほぼ一貫して構造設計に携わっています。途中で実機を用いた試験、中国拠点での技術指導をおこないましたが、それらも構造設計をおこなう上で必要な知見を深めるための時間でした。
いま担当しているのは、油圧ショベルの運転席の設計と解析。人間工学の見地から的確なレバーの位置をはじめとする操作性、安全と乗り心地などを高めていきます。油圧ショベルは熟練オペレーターが「乗りこなす」ものでしたが、現在は熟練度にかかわらず「負担なく乗れる」へとシフトしています。その点は乗用車と一緒ですね。
新しい機種は、「設計→試作→試乗→パイロット版製造→量産」というプロセスを経て世に送り出されますが、試作と試乗を効率化するため、ヴァーチャルリアリティの技術を用いて3Dモデルで検証する方法を取り入れています。この段階で予想される不具合を潰しておけば、以降の工程がかなりスムーズに進みます。
技術者にとって大切なのは、失敗を怖れないこと。新しいものを創り出すには、どうしても試行錯誤が必要です。失敗から学ぶことも多いですし、失敗しても次へつなげていけばいいのです。また私たちが取り組んでいるのは一人ではつくれない製品なので、一緒に働く人との協調も重要になります。皆でつくりあげた機種の初号機が完成した瞬間の喜びは、なにごとにも変えられません。何度味わってもいいものです。

「英語はダメでも仕事ができるから大丈夫」と太鼓判を押す上司

今振り返ってこの会社に入って良かったと思うのは、人間関係に恵まれたことです。自分を認めてくれる人がいると人間は成長するものですが、最初の海外出張を命じてくれた課長は凄かった。当時の私は英語が大の苦手で、飛行機に乗ったことすらありませんでした。そんな人間に「マレーシアへ行ってこい! 英語? 行ってしまえば何とかなる」と言うのですから。あとから聞くと、部長からは「ムリだから止めろ」と言われたけれど、課長が「依藤は仕事ができるから大丈夫です」と押し通したそうです。当時はキャタピラージャパンになる前で日本企業色が強かったので、上司に逆らって自分の主張を通すなんて余程のことでしょう。
ですから課長には感謝しています。しかし、マレーシアでは苦労しました。英会話なんて片言しかできませんから、手帳とマジックペンを持ち歩き、あとは身ぶり手ぶり。そんな中でもただ指示を出すだけではなく、自分でも作業をするようにしました。そうすると気持ちが伝わるんですね。向こうも一生懸命に理解し、仕事をしてくれるようになる。これでずいぶん自信がつきました。結局、マレーシアには12回くらい出張し、その後も世界各地へ行っています。
いまお話しした課長のほか、私はこれまで2人の尊敬する上司に出逢うことができました。ひとりは有能な努力家で自分が頑張るタイプ、もうひとりは有能だけど人をうまく使うタイプ。そんなふうにこの会社には様々な才能を持った人材が沢山いるので、一緒に働いていて刺激を受けますね。
Inokuchi Kyoko
萩 俊雄